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SS:ライム

薄暗い石造りの部屋から幽かな寝息が聞え、下弦の月がほのかに室内を照らしている。

寝息の主は月光に光る長い髪を体にたらし月の女神の化身と見間違える程だが、どす黒い鎖と汗と涎で変色した首輪、ほとんど原型を留めていない下着、足元から小川のように白濁液が流れ、やわらかな皮膚のあちこちに残る生々しい傷が残っている。

安らかに眠る彼女の下で「もそり」と音がして裸の姫君を大きな手で覆うと、藁が敷かれた寝床へとやさしく運ばれ薄汚れた麻布を掛けられた。

巨大な手の主は姫の側を名残惜しそうに姫の頬をなでると立ち上がり、牢の反対側のボロ布が重なった寝床とは呼べそうもないところへと巨躯を押しやると、日中姫を激しく責めていた疲労感から重い瞼を閉じた。
月光が黒光りする角と姫と同じ首輪を嵌めた牛男を静かに照らし、雲に隠れた。

とある国があった。
その国は攻めてきた隣国との長き戦で疲弊し、国土は荒れ果て国民は疲れ果てていた。王はこれを憂い、休戦か和平交渉の場を設けたいと密使を送った。
密使の返事はある条件以外は王の希望に沿ったものだった。
「母なる大地はこの戦で多くの血を浴び、嘆き悲しんでいます。再び戦を始めないた為に大地に宣誓の贄を送りたいと思う。そこで貴国で最も強き者100名を送り、戦地として穢れたわが国の土地に留まって償っていただきたい。」
王は国中の猛者達に命じるものの、戦で多くのものが草葉の陰に隠れた。その後の交渉で捕虜の数は20名と減り、国中の最強と呼ばれた兵達が集められた。
「この命で国の和平が保たれるなら、私が進んでいきましょう。」
兵たちが志願を躊躇する中、近衛隊副隊長のアステリオが進んで申し出、その他の兵たちと共に捕虜として相手国へ向かっていった。
新月の晩、アステリオは姫の居塔を見上げ最上敬礼をして旅立ったが、それきり二度と戻らなかった。国は勇気ある兵士達を追悼したが、国の繁栄と共に忘れ去られていった。

ある酒場の人間によると、敵国に向かったアステリオ達は戦地に向かったあと敵国の贄として捧げられた動物達を食べされられて怪物になったそうだ。またある噂では戦地についた瞬間に大地が2つに割れて、全てを飲み込むと大地から巨木と巨大な動物が生まれるのを見た者がいたそうだ。血と錆で汚れ荒れ果てた戦地には消えた兵たちの靴と、薄絹のスカーフが今でも残っていた。

牛男が崩れかかった馬車で気絶した姫を見つけた時、今まで封じられていた男の意識が甦った。辺りを見渡すと懐かしい土地は赤く染まり、無残な姿の死体がそこらじゅうに転がっている。自分の手を見ると茶色い体毛に覆われ、人間とは違う黒い掌。
武器を手放し、鮮血で汚れた両手で姫を抱き上げると、あらん限りの声で泣き姫君を抱きしめた。生き残った者がいたら奇妙な光景に映っただろうが、幸いにも誰も見ることはなかった。
天頂を仰ぎ涙で曇った牛男の瞳は真紅から人間だった頃の薄緑色に戻っていた。牛男はその時自分自身−赤スグリのニンフと人の子、近衛副隊長アステリオだったことを思い出した。

牛男を支配する主は帰ってきた牛男の掌の姫を弄りたがったが国王の見せしめとして、牛男にその役を務めさせた。
姫に服従の術の首輪を嵌めさせ、ピンクシフォンのドレスと絹のペチコートを捲くり、白い股を開かせると未開の秘所に黒々とした牛男の一物がメリメリと音を立てて飲み込んでいく。

牛男が単調に挿入を繰り返すその光景を嗜虐的な笑みを浮かべ、姫が痙攣し白濁液と破瓜の鮮血で汚れた瞬間を見届けると退屈そうにアクビし酒を飲むと、一番の生物を視界から遠ざけさせた。

牛男にとって薄暗い牢へと戻されたことは幸せだった。遠くから見守るだけだった高貴な存在を、自分の手で汚していく過程をこれ以上誰かに見続けられることが苦痛だったからだ。牛男は床に無造作に投げ込まれた姫を抱き上げ、気絶する姫の口を狂おしく吸い付くと乳房を丁寧に時に激しく愛撫しながら服をはぎ、体を持ち上げると、鮮血と精液で汚れた秘所を長い舌を使い隅々まで丹念に嘗めあげた。長く巨大な舌は姫の小ぶりな陰唇をスッポリと覆い、牛男が器用に股の愛撫を続けている様は姫を股から食べているように見えた。充血し桜桃の種のように陰核も膨らんできたのを見て、牛男は悦に浸りながらもなお攻め続ける。

人間だった時は絶対に結ばれてはいけない相手。満月の晩に2人きりで逢った庭園では抱きしめることすらできなかった自分が怪物となってからは、誰も踏み入れたことのない場所をただひたすら責め続けている。歪に広がった膣から子宮口が見え、自分の精液が征服者の証として溢れだしていた。

姫の傷ついた膣から再び愛液が溢れ白い皮膚が赤く火照り始めると、牛男は今まで我慢をしていた大樹のようにそそり立つものを一気に突き刺し精を放った。射精の感覚に痺れ暫く繋がっていたが、精液を潤滑油にしてゆっくりと後儀を始める。
意識を取りもどして突如訪れた快楽に困惑し、嬌声を出し目の前で乱れる姫を見つめるだけしかできない自分を恥じつつも、この快楽の夢が消えてしまわないようと願わずにはいられなかった。

 続

 

 【月光に映る封印された庭園】へ
 


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-モドル-