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SS:ライム

爽やかな朝の光が窓から差し込み、初夏の風が石壁の牢へと吹き抜ける。薄暗い牢でも夏の日差しによって驚くほど明るくなる。その明かりに照らされて一人の少女、今は女となってしまった姫が目を覚ました。そして服をズタズタに裂かれ、ほとんど裸とも言い換えてもおかしくない姿と自分がいる場所を見渡した。突然感じた下腹部の痛みと首輪と背中に冷たく貼りつく鎖。体のあちこちから今まで嗅いだことのない強烈な栗の花と自分の体臭が入り混じった臭い。
「やっぱり、夢じゃなかった…。」
自分が馬車に乗って復興の巡覧に向かってから大牛の怪物に襲われ、牢屋で目覚めると大牛に跨り何度も嬌声をあげてしまったこと。大牛の怪物に見つめられ、一番大事なものを失ってしまった恐怖。何度も何度も乱暴に貫かれ、意識が遠のく瞬間叫んだ名。
「アステリオ様。助けて…。」
恐怖と混乱と悲痛が入り混じった涙がとめどなく流れる。セレナ姫にとって昨日まで何不自由なかった世界から突き落とされた状況より、体を怪物に汚されたことが衝撃的だった。
この体を一番捧げたかった人。あの庭と共に封じていた思いが一気にこみ上げる。

突然、ギイッと黒く変色した木の扉が開き、何かを抱えた大牛が巨体を屈ませて牢へと入ってきた。牛男は姫が嗚咽をあげているのに驚き、思わず持っていた布を落としてしまった。驚いて泣き止んだ姫が落ちた布を見ると、簡素なデザインの服一式と清潔そうなタオル、毛布だった。落とさず懸命に抱えていたものを見ると、大きな入浴用の盥。後から続けて入ってきた雑用をこなす小柄で茶色いリスに似た屋敷妖精たちがもう一つの盥と、熱い湯の入ったの大きなバケツ、食事の入った盆を抱えて入ってきた。
それから手振りで「風呂に入れ」と合図され牛男に腕を掴まれると、裸にされ床の盥に座らされた。牛男から首枷を外されると、屋敷妖精から香草を煮出されたお湯を頭上から掛けられ、石鹸で体を洗われる。牛男は岩山を髣髴とさせる背中を向き、別の屋敷妖精に運ばせた盥とタオルで黙々と身を清めていた。
姫は屋敷妖精にされるがまま着替え、座り込んでいた。牢もいつのまにか掃き清められ、こざっぱりとしている。その間、セレナは同じく幽閉されているかもしれない騎士との思い出を思い出していた。

周囲から麗しの国と賞賛され、鉱山と運河の物流によって栄えてきたクライヌリッシュ国。セレナはそこの姫として生まれ、エルフの母と13歳で別れるまで健やかに育った。エルフの母は故郷から誘拐されブローラ城に閉じ込められる生活に我慢できなくなり、セレナにエルフの秘術を全て教え終えた翌日、セレナの前から忽然と消えてしまった。
「お母様、お母様、どうしていなくなってしまったの…。」
城の裏庭前で上品なクリーム色のドレスを着た少女がしゃがみこみ、目を腫らして泣いている。母親がいなくなって半月、女官も手を焼くほどセレナは泣き続け、干からびてしまうのではないかと周囲では心配の声があがるほどだった。
「すみません、どうして泣いているのですか?かわいい顔が台無しですよ。」
上から声が聞え、セレナが見上げると薄茶色の髪と薄緑色の瞳の少年が何かを抱えていた。
よく見るとそれは何かの苗だった。セレナは見慣れない人物に驚き、子ウサギのように真っ赤になった目を少年に向けた。
「あなたはだあれ?ここは特別な人以外は入っちゃいけないのよ?」
「すみません、苗を植えたくて城内を探していたら迷子になっちゃって。」
少年は照れた様子で頭を掻き、セレナに向かって笑った。薄緑色の瞳がだんだんと赤く変わっていくのを見て
「あなたのおめめ、スグリみたいに真っ赤になるのね。」
セレナは先程まで泣いていたのが嘘のように笑い始めた。そう言われた少年は驚くと、手に持っていた苗を落としそうになり、あわてて抱えなおした。それがまた滑稽に見えてセレナはクスクス笑いが止まらなかった。少年もつられて笑い始めた。
「そうだ、この苗をこの庭に植えてほしいんだけど。ここの植物はとても元気そうだから、この苗も喜ぶと思うんだ。」
セレナは快諾し少年に「ついて来て!」と立ち上がってドレスの埃をはたくと、庭の入り口の扉に手をかざした。扉は取っ手がなかったが、セレナが手をかざすだけで本来の姿である上品な装飾模様の扉が現れた。少年が驚き呆然としているのを自慢げに見ると、セレナは少年の手を引き庭へと導いていった。

庭は森のように多くの木々や花々が並び、庭士の妖精が草木のあちこちに座ってセレナたちを見つめていた。少年は外観からは想像のつかない光景に驚きつつも、慣れた様子で小さなバケツとスコップを拾い上げて走るセレナに懸命についていった。
「ここなら、大丈夫。日当たりもちょうどいいし、広さも申し分ないわ。」
庭の奥、セレナは自分の守護樹とされるニワトコの木の側に立ち止まると少年に向かって自信ありげに言った。少年はこの場所が気に入り、早速2人で穴を掘り、苗を植えた。苗は小さな赤スグリで根が大きく太いものだった。
「自己紹介がまだだったわね。私はセレナ。」「僕の名前はアステリオ、アスティと呼んで。」
そしてアステリオは苗の秘密、赤スグリのニンフのハーフである自分は分身であるこの木が傷つくと体調を崩してしまうので、これから世話になる城内でこの木が折られずに済む場所を探して迷子になってしまったことを打ち明けた。
「まぁ、私とおんなじ!私もハーフなの!」
セレナが自分と同じと喜ぶのもつかの間、母親のことを思い出し、目の洪水がまたはじまりそうになる。アステリオはその様子を見て
「そうだ、ぼくにあれこれ教えてよ!僕もここに来てわからないことばかりだし、君なら何でも知っているだろうからさ。」
アステリオに微笑みかけられたこと、自分が初めて頼られていることがとても嬉しくなり、
「うん、任せて!!」
セレナは母が消えてから初めて明るくなっていた。
この庭はセレナの母が鉱山を切り開く際に避難できなかった木々の精たちを匿う為に創り出した庭園で、幾重の結界と封印術でエルフの故郷の一部と繋がっているものである。セレナの母はこの庭の封術を応用し王の束縛から逃げたのだが、幼かったセレナにはまだ理解できなかった。セレナは母が残してくれた庭とミスリルの剣が仕込まれたムーンストーンのペンダントを大切にして美しく成長していった。
ニワトコと赤スグリの若木が寄り添うように夏風に揺れていた。

それからというもの、セレナとアステリオは何年も周囲から目を離しては秘密の庭でのおしゃべりやゲームを続けた。お互いを意識することはあっても一国の姫と騎士。この関係を壊れることに臆し、互いの気持ちを打ち上げることはなかった。
アスタリオはセレナ姫を懸命に守る姿を周囲は賞賛し、若くして近衛隊隊員から副隊長へと出世していった。セレナが王の狩に同行し沼の怪獣に襲われそうになったとき、アステリオは左腕に大きな一文字の傷を負ったものの見事撃退した。彼の活躍は国内外に響きわたる程までになった。

二人の関係は中秋の見事な満月の晩に終わりを告げた。セレナはアステリオの敵国の捕虜となる告白に涙を浮かべた。そして自分の思い出にと、薄絹のスカーフに守り印を刺繍したものを贈った。アステリオはニンフの守り石、青緑色のアジュマラカイトがついた左のピアスを贈り、マントを翻して庭を去った。セレナは涙に濡れた手で庭の戸に触れて呪文を唱えると、庭の扉は石扉に変化しブローラ城から消えた。

屋敷妖精は用事を全て終えると牛男に何かを渡し、牢を出て行った。
セレナが死を覚悟し、髪の間に隠していたペンダント取り出すと、裏側を押した。ペンダントはカタカタと手の中で変形し、小型のナイフとなった。セレナは左手首を切りつけ、細い喉に鋭い刃を当てた。
牛男がセレナの肩をがっちりと掴み、揺らす。セレナは驚いて振り向くと、牛男は左手にパンと果物の盆を持って食事を勧めようとしていた。牛男は盆を落とし、セレナの血を嘗めると手首を持ち上げた。
「離して!!死なせてぇぇぇ!」
セレナは半狂乱となって牛男に傷つけようとするも、中空をかすめ、ナイフは床に落ちペンダントへと戻ってしまった。なおもセレナは牛男の腕の中で暴れつづけるが、牛男は悲しげな顔でセレナを見つめた。
「お願いですセレナ姫、これ以上暴れないでください。傷が開いてしまいます。」
聞き覚えのある声は暴れていた姫を一瞬にて沈めてしまった。驚いたセレナは目を見開くと、掴みあげられている牛男の左腕を見た。
細かな刀傷に混じって大きな一文字の古傷。牛男の顔を見つめると、悲しげに見つめ返す薄緑色の瞳。大きな右の耳には今まで気付かなかったアジュマラカイトのピアス。

「アステリオ…様?」

セレナは自分の眼前にいる牛男の怪物が恋焦がれていた男性と結びつかず、混乱のあまり腰が抜けてしまった。アステリオはあぐらをかいて冷静にセレナを膝に乗せ、傍らにあった替えのタオルを引きちぎると、左手にクルクルと巻いていった。セレナは黙って作業を見つめていたが、アスタリオが布を結び終え肩をやさしく抱きかかえられると彼の胸にうずくまり泣きじゃくっていた。頬に触れる黒い皮膚に生えている胸毛は人間だった頃と変わらない薄茶色だった。
セレナの涙は外の突如降り始めた雨と共に止まなかった。明るかった牢は薄暗くなり、廊下から渡された蝋燭の明かりが二人を暖かく包んでいた。

アステリオは泣き止んで兎のように真っ赤になったセレナ姫の鼻をかませ、水を飲ませると盆に残ったパンや果物を食べやすく切り口に運ばせた。セレナは赤子のようにただ食べ、食事を終えるとアステリオの胸にうずもれた。
昔、些細な口論からケンカになった後の二人だけの仲直りの仕方をなぞるかのように穏やかに、静かな時間だけが流れて言った。雨は静かに上がり、夕日が差し込んでいた。

セレナが落ち着くと、アステリオは自分に起こったこれまでのことを語り始めた。
牛男にされたのはニンフの天敵である新芽を食べる大牛が似合うと敵国の魔術師の実験台となったため。自分の意識は姫様にこうして会うまで消えていたこと、他の仲間は自分と同じように実験台にされたか、この国にある大樹の怪木に食べられたのかもしれない。
これからあなたは私の妻として自分の住処へと送られるかもしれないし、怪木の餌になるかもしれないと。
 セレナは最後の言葉「私の妻」という一言に赤面しながらも、自身の状況はあまり良くないことを理解した。けれども自分の側にいる大牛が愛すべき者という事実と、支えられている腕の温もりが絶望の淵から彼女を遠ざけていた。
「ねぇ、アスティ。」 
セレナ姫が胸毛をなぞりながら耳元で囁いた。セレナの何気ない仕草が扇情的で昨日の交わりを思い起こさせ、アスティの下半身が反応した。
「なんでしょうか、姫様」
「今から姫として最後の命令をします。聞いてもらえますか。」
「なんなりとご命令ください。」
セレナは牛男の左耳に顔を近づけ、ネズミでも聞き取れないか細い声で元騎士に最後の命令をした。耳を傾けていた大牛は大きな目を輝かせ、薄緑色の目が赤く熟すように変わり
「仰せのままに、姫様。」
アステリオはやや緊張気味に答えると蝋燭の火を吹き消し、粗末な閨へと恋人を運んでいった。

冷たい牢の廊下から薄暗い蝋燭の明かりが部屋に幽かに漏れている。天窓からは星が瞬き、牛男へと変化した元騎士アステリオとエルフの血を引くセレナ姫を照らしていた。敵地の牢屋の中で晴れて恋人となった二人はお互いを一つに結びつけるように体を求めあうこととなった。
細い丸太の木枠に柔らかな藁の上にくたびれたシーツと厚手の毛布が敷かれた場所。気を利かせた屋敷妖精が心地よい香りのポプリ入りの枕と、アステリオの寝室の毛皮を何枚かシーツの下に敷いてもらっていたので、二人の長い夜を過ごす寝床としては申し分がなかった。

セレナは柔らかな寝床へとやさしく寝かされ、アステリオの激しい口付けを受けた。絡みつく舌同士は蛇の交わりを彷彿とさせ、アステリオの長い舌に懸命に絡めようとするセレナを窒息させないようアステリオは気を使いながらも口吻を続けた。
お互いが情欲の炎に包まれる寸前、アステリオは口づけを止めセレナに囁きかけた。
「セレナ、交わる前に一つ伝えなければいけないことがあります。この国の王と王子が私を服従させていますが、王子は姫のことを気にかけています。日中でも催眠をかけた貴方と私を交わらせ、その姿を余興として楽しんでいました。今晩も廊下から見に来ると思いますが、催眠にかけられたフリをしてください。そして、私のことはミノトアと呼び、決してアステリオの名は出さないでください。」
真剣に語るアステリオにセレナは真面目な顔で頷いた。食事のあと屋敷妖精から渡された布を食事の後に燃やしていたのを見ていたので、おそらく何かを計画しているのだろう。

アステリオは太い指でセレナのドレスのボタンを外すが、すんなりと脱がせられず興奮の鼻息がセレナの顔にかかる。その様子を見ていたセレナは艶っぽく笑うと、のしかかっているアステリオを退かせ、床に立つと背中のボタンと肌着を外し、真っ白な素肌の生まれたままの姿となり寝床にもぐりこんだ。そして激しい口吻が再び始まった。
セレナは昨日苦痛しか感じなかったが、愛すべき人と知ってからは安堵と喜びに包まれて
官能の海の航海へと共に旅立つ決心がついた。アステリオの舌は丁寧に愛撫を続けている。

アステリオは殻をむいたゆで卵を貪り食うかのように乳首を嘗めあげ、乳房をもみしだく。小さな桃色の乳首はだんだんと硬くなっていき、下の愛液の泉へと向かうにつれて、セレナのくぐもった喘ぎ声が大きくなると共に肌の色が官能の炎に染まっていく。足先に硬い物の存在を感じ取りアステリオが限界と感じると突然、セレナは体を起こしアステリオの股へと体を動かした。
「何をするんですか、姫さまっっ!」
アステリオはセレナが自分の陽根に軽く口付けた衝撃に痺れ、射精を食い止めようと上ずった声を上げた。眼前にあるセレナの濡れそぼった秘所からは愛液がゆっくりと流れている。興奮しながらもセレナはいたずらっぽく微笑み
「そちらこそ、命令を忘れたの?ミノトア。こうしている間は私をそう呼ばずセレナと名前で呼ぶことを。守れない者にはおしおきが必要ね。」
自分の腕ほどの大きさの陽根をかるく刺激しただけの反応に喜ぶと、亀頭を飴を嘗めるようにゆっくりと嘗め上げた。閨術の本は何年か前に興味本位で読んだだけで実践することはなかったが、巨大な牛男が悶絶する効果が出るとは思ってもみなかった。そして、何度も自分を貫いた陽根を観察するかのように亀頭から睾丸まで隅々とくまなく嘗め続けた。
「セレナっ、もう限界だっ!」
攻めるセレナに我慢をしていたミノトアは短く叫び、陽根から熱い精液の噴火をあびせかけた。セレナは熱い精液を全身に受け、しばらく呆然としていたが、ミノトアの反応に喜ぶと熱くもたげた噴火口を今度は手も使って攻撃し始めた。陽根はインターバルを置くことなく刺激を受け、再び天頂を仰ぎ始めた。

 昨日は攻める側が今日は攻められる。初陣の攻撃の興奮を味わった者が無鉄砲な動きをするようなセレナの攻めにミノトアは降参しそうになるが、歴戦の覇者は呼吸を整えると無防備にさらしている敵の弱点を的確に、かつ執拗に攻め始めた。
セレナはミノトアに向けていた尻を隠そうと動いたが、ミノトアはすでに両足を掴み身動きが取れないように固定していた。互いの弱点を攻めあい、どちらかが果てるまでの秘所の嘗めあいに優勢だったセレナはあっという間に敗れ、腹上でだらしなく陰唇をひくつかせ、両腿は愛液と涎でベトベトになっていった。
 ミノトアは両手でセレナを抱き上げると、そのまま陰唇を陽根にあてがい貫いた。昨日はただ自慰の道具のように乱雑にセレナを動かしたが、ミノトアはセレナと一つに繋がったまま寝床から離れ、セレナを壁にもたれこませ牛の交尾のように後背位の姿勢をとるとゆっくりと攻め始めた。

ミノタウロス
「あぁっ、アスティっっ、激しいいっ。」
最初の約束を破ったセレナを罰するように長く尖った耳を甘噛みすると、陰唇が軽く陽根を締めあげる。低い嬌声がだんだんと大きく激しくなっていく。
ミノトアはなおも深く突き進め、二人の結合部から愛液がとめどなく溢れ出し、足元は水溜りが出来上がった。ピストンの音と重い陰嚢がぶつかる音、淫らかな水音が混じりあい静かな牢の廊下にまで響き渡る。

怪物に攻められ、嬌声をあげ続ける隣国の姫を格子戸の向こうから見ている者がいた。嬌声に混じる名前にはまったく気づかず、自分のだらしない一物に手をあて扱き続けていた。相手にする女全てを満足させることができず、見下し続けられたこの国の王子は愛するものを襲われる光景を見ることで絶頂するという、歪んだ性癖の持ち主だった。
王子がこの二人が愛し合っていることに気づかないほど自分の性欲に忠実で、満足するのが早かったことが恋人たちに幸いした。
廊下の靴音が遠くに消えるころ、禁忌の関係だったセレナとミノトアことアステリオが同時に絶頂を迎え、ミノトアから大量の精があふれるとそのまま床へと座り込んだ。

セレナは初めて愛し愛される行為に満足し、全身の力が抜けて頭を床にぶつけそうになった。アステリオは膣から巨大な陽根を引き出し、倒れそうになったセレナを支えると寝床へと運び、毛布をかけると充足感にあふれた夢の世界へと旅立っていった。夢見る前に本来の姿で彼女を抱けたならどんなに幸せだろうという思いがよぎったが、それは欲張りすぎだろうと否定した。

月光にアステリオの寝顔がぼんやりと映る。眩しくて目が覚めたセレナは大牛の恋人の姿をしばらく眺め、手で輪郭をゆっくりとなぞるとアステリオの心臓部に手をあてた。恋人たちは青白く輝くとセレナはゆっくりと口づけをした。光はセレナへと集まり、消えていった。
唇を離すと黒い大牛が少しの間、本来の薄茶色の髪の精悍そうな男へと変わり、また牛の姿へと戻った。セレナは満足そうに見届けるとエルフの力を使った疲労から瞼が重くなり、恋人の腕にもたれかかると深い眠りへと落ちていった。




                                           了
 


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-モドル-