本家[蒼見鳥]  >  もう一つの世界  >   SS  > 【競売】


SS:霜月



「次の商品はこちらになります」
燕尾服を着た男が紹介する声は、100人は居ようかという広間に朗々と響いた。
その広間の片隅に設えられた舞台に、屈強な男が一人の小柄な娘を連れてきた。

娘のしなやかな足取りに合わせて、光沢のある青灰色の毛並みが華やかに輝く。
一見、彼女は素肌の上に豪奢な毛皮を羽織っているようにも見えた。
しかしその毛皮は彼女の身体の一部であった。
さりげなく胸と股間を隠していた両手が男の指示に従って下ろされると、短く柔らかな産毛に覆われた乳房が突き出される。

「愛玩用、長毛種ネコ系メス、未産。2年前に捕獲、調教済み。
 ご覧の通り見た目は素晴らしく、病気や傷、虫歯などは一切ありません。
 希少性には欠けますが、品質に関しては保証致します」

燕尾服の男が指を鳴らすと、屈強な男が後ろから娘の乳房を揉みしだく。
そして薄紫の乳首をつまむと、すぐにそれは硬くなってとがった。
慣れた手つきで足を開かせ、みっしりと生え揃った陰毛を掻き分けると桃色の陰裂が覗いた。
見られているだけで潤み始めた秘所を客に十分に見せ付けた後、指が穴へと入り込み湿った音を立ててかき回す。

「性格は極めて従順で淫乱、感度も良好です。
 刺激には敏感でありながら嗜虐的な行為にも耐えるように調教してあります。
 人見知りを致しませんので、ご商売にお使いになるのにも最適かと思われます」

娘は背後の男の首に腕を回し、見上げるように仰け反りながら彼の喉を舐める。
自然と突き出された股間からはとろとろと愛液が溢れ、艶やかな毛皮に弾かれて床へと飛び散った。
男の指が更に激しく動き出すと、娘は頬を赤く染めながら、媚びるように甘い鳴き声を上げた。

「さて、これにいくらの値がつくでしょうか?
 300からの開始になります。
 はい、350…400…420…450…475…500…他には?」
競りが続く間にも、娘の腰が指の動きに合わせてかくかくと動く。
そして引き攣ったような動きが止まると、悦びの声が長々と響いた。

「600…625…650。
 650…はい、37番様が650で落札なさいました」
おのれの淫液にまみれた男の指を愛しげにしゃぶりながら、娘は腰をひくひくと痙攣させた。
そのまま動かなくなった娘を、男は無造作に担ぎ上げて舞台を降りていった。


「さて、次は今回の目玉商品となります」
引き出されてきた娘は整った顔立ちと少々ぽっちゃりとした豊満な肉体をもっていた。
額からは短い角を生やし、垂れた斑入りの耳には穴を空けられ、生産地を示す札が縫い止められていた。
白地に黒い斑の入った柔毛が全身を覆っているが、顔と内腿、乳房だけは生えていなかった。
近くで良く見れば細かな産毛が生えているものの、薄桃色の地肌を隠しようもない。
局所だけが剥きだしになり、かえって扇情的であった。

「繁殖・搾乳用、短毛種ウシ系メス、未繁殖。16周期。中央牧場にて生産。
 もちろん品質は甲種保証済み、特別な調教や加工などは行っておりません」
これだけ多くの人々の前に初めて引き出された為に、娘の視線は落ち着きなく彷徨った。
彼女の怯える表情と小刻みに震えるその胸は、見る者の嗜虐心をくすぐる。
搾乳用と言われるだけあって、張りのある乳房は自重で垂れ下がり気味であった。
ただし未だ未繁殖ということであり、子供を生むまではその乳房もただの飾り物と変わりはない。

それなりに愛らしくはあるが、殊更珍しくもないその姿を見て、広間に怪訝そうな沈黙が走る。
周囲の空気を読んだ男は変わらぬ笑顔で解説を続けた。
「皆様の疑問はごもっともの事でございましょう。
 確かに愛玩用にも耐える見た目と処女であるということは点数が高いです。
 しかし何故その程度で目玉商品になりうるのか、と言う疑問をお持ちなっていらっしゃるのではないでしょうか?
 実はその付加価値はこれからついてくるのです」

燕尾服の男が舞台の袖を指し示すと、漆黒の巨体が現れた。
牛頭人身…所謂ミノタウロスである。
もともと体格の良いミノタウロスは生来の戦士として知られ、兵や護衛として重宝されている。
しかしこのミノタウロスは一般的なものに比べ二回りは身体が大きく、全身が生傷で彩られていた。
蹄で地響きをたてながらその姿が舞台へとのぼると、観客が一斉にざわめいた。

「やはりお気づきの皆様も多いようですね。
 そう、ご推察の通りです。
 ご紹介しましょう…先の例大祭にて三連覇を成し遂げた『黒鉄の破壊者』ことフェブルウスです。
 ご覧ください…この風格、この重量感、この筋肉…。
 まさに冥界から迷い出た魔王と評するべきでありましょう」

魔物の黒光りする毛並みと、内から漏れ出す圧倒的な力に観客は目を丸くする。
その二つ名は余りに陳腐ではあったが、誰もが納得しないわけには行かなかった。
普段ならば特注品の防具を身につけているのだろうが、今は鑑札のついた首輪しかつけてはいない。
己の肉体を誇るように王者の足取りで歩く彼の股間に、牡の証が雄々しく揺れた。


「ここで彼が登場した理由…もうお分かりですね。
 ここ、皆様の目の前で種付けを行わせて頂きます。
 四連覇も確実と言われるフェブルウスの子となれば高値は必至。
 もしもそれがオスであったならその値段は天井知らずとなりましょう。
 尚、血統証は後ほど用意させていただきます。
 まずは彼の血筋の間違いない証として、皆様には種付けの瞬間をご確認頂きます」

フェブルウスと呼ばれた魔物がうつむく娘へと近づくと、いきなり股間に鼻を寄せる。
そしてじっくりと嗅ぎまわり、天を仰ぐと歯茎を剥きだして笑った。
発情期のメスを見つけた喜びに、気持ちが昂っている証拠であった。

魔物は娘のあごを掴んで顔を起こすと、太い舌を彼女の口へと差し込んだ。
力強い舌は娘の口をこじ開けて滑り込むと、娘の繊細な舌をびちびちと嬲る。
そして首を背けて逃げようとする顔をしっかりと掴み、上あごのひだを愛撫した。
注ぎ込まれる唾液が娘の口から漏れると、長く糸を引きながら床へと垂れていった。
そして喉の奥にある突起をまさぐった拍子に、娘は激しくむせて魔物の舌を吐き出した。

「ご存知のない皆様の為にも、フェブルウスの来歴も紹介させて頂きます。
 8年前に捕獲され、半年間の訓練期間の後に東部戦役に投入され、多くの功績を挙げました。
 また5年前の黒金事変に投入された際には首謀者及び護衛獣4頭を単独で殺害、一躍脚光を浴びました。
 民間に払い下げられた後は闘技用に転向。
 各地の地方大会で優勝を総舐めにし、最も栄誉ある例大祭にて3年連続優勝という快挙を成し遂げました…」
熱を帯びた男の説明は続いた。


咳き込む娘の胸に揺れる柔肉に、魔物はガブリと噛み付いた。
歯型はつかないものの、その痛みに娘の顔が歪んだ。
歯のない上あごと筋肉質な舌でしごくと、ちゅぽんと音を立てて乳房が飛び出す。
しかし魔物がいくら繰り返そうと、未産の彼女では乳は出ない。
不思議そうに首を傾げると、ミノタウロスは彼女の股間の方へと視線を動かした。

魔物は娘を逆さに持ち上げると、股間に顔を埋めた。
当然吊り下げられた娘の顔も魔物の股間へと押し付けられた。
魔物の下半身の皮膚はまるで天幕のように膨らみ、ひくひくと脈動していた。
そして余った皮の端に垂れた睾丸が、彼女の顔にでろりと圧し掛かる。
彼女がいくら顔を背けようとも、漏れ出る熱い情欲を頬で感じずにはいられなかった。
やがて限界まで膨らんだ天幕を突き破るように、中の支柱が伸び上がってきた。

粘る涎を滴らせた舌が柔毛に覆われた股間を愛撫し、肉裂の奥深くへと入り込もうとする。
しかしすぐにそれを阻む膜の抵抗にあって、魔物は何か得心したように頷いた。
そしてあまりにささやかなその抵抗をいとおしむように、ぬたつく舌が優しく撫で回しながら別れを告げた。

彼女の股間が唾液で十分に潤った頃、魔物は再び彼女の身体を軽々とひっくり返した。
それなりに肉付きの良い娘の肉体も、魔物の巨体の前では赤子も同然だった。
もがく娘の踵が大岩のような腹を叩くが、その活きの良さにかえって魔物を喜ばせるだけであった。


魔物は娘の膝裏を掴んで、客に良く見えるように大きく股間を開かせると、そのままゆっくりと降ろしていく。
降りていく先には一本角のような抜き身の陰茎がそそり立ち、彼女の膜をも突き破らんと待ち構えていた。

娘の絶叫が響き、僅かに埋まった結合部の端からは鮮やかな赤い血が滴った。
彼女は全身を仰け反らせ、何とか苦痛の源から逃れようと、細腕で頭上の魔物の首輪に必死にしがみついた。
だがそれも大した助けにはなっていなかった。
しばらくは耐えていたものの重力には逆らえず次第に腰が落ちていき、やがて抉じ開けられた下の口は否応なく怒張を呑み込んでいった。

「皆様、破瓜の出血はご覧頂けますでしょうか?
 今の今まで処女だった証です。
 そして生まれてくる子供が、間違いなくフェブルウスの胤である証でもあります。
 どうぞ納得のいくまでじっくりとご確認ください」


魔物は彼女を持ち上げては己の上へと落とす。
「牛の一突き」と揶揄されるように、普通ミノタウロスの繁殖行為は非常に短い。
しかしこの魔物はそう簡単には果てなかった。
魔物は試合場で己の技と肉体を見せることで、観客を魅了してきたのだ。
どうすれば観客が悦ぶかは十分に熟知している。
もちろん下半身の鍛錬にも怠りはなかった。

ギラギラとした無数の視線が血まみれの結合部へと突き刺さった。
その無言の要求に応えるべく、魔物は己の行為を見せ付ける。
しかし実のところ観客の大半は、その行為を見ても欲情してなどいなかった。
むしろ娘の持つ商品価値の方に興奮し、頭の中で算盤を弾くのに忙しかったからだ。

滴る魔物の涎にまみれた娘は、溺れるように喘ぎながら虚ろな視線で遠くを見つめていた。
眼下に居並ぶ人間たちの顔が怖ろしく、彼女は下を見ることもできない。
牧場に居た頃は数人の呑気な牧童にしか会ったことがなかったが、今ここでは数え切れない数の観客に見つめられていた。
その中に同情や憐憫といったものは一つとしてなく、いびつな微笑みだけが彼女を取り囲んでいる。
懐かしい牧場はあまりに遠く、もはや2度と帰れないことを改めて実感し、彼女は頬を濡らした。


声を殺して泣き続ける娘の腹を抉りながら、魔物は頃合を見計らって仕上げに入った。
魔物はそれなりに楽しんではいたが、それはあくまで経過であって目的ではない。
赤い花を散らせた後に、実をつけさせるのが与えられた役目なのだ。

魔物の注挿が速くなり、激しい連打が娘の子宮を打ちのめした。
恥骨の折れそうな衝撃に、骨盤がギシギシと悲鳴をあげる。
魔物が腰を振るたびに、完全に力の抜けた白い足がぷらぷらと揺れた。

段々と魔物の全身の筋肉の緊張が高まり、大きく3度腰を振った後ピタリと動きが止まる。
同時に騒がしかった広間を、しわぶきひとつない静寂が支配した。
そして一拍の間をおいた後、トドメとばかりに娘の腹に子種が注ぎ込まれた。
そのあまりに激しい射精に、今にも音が聞こえそうな程であった。
苦痛に顔を歪める娘の下腹がみるみるうちに膨らんでいった。

魔物は種付けが終わると娘を己から引き抜き、床へとおろす。
そして最後に挨拶代わりにべろりと娘の顔をひと舐めすると、泰然とした足取りで退場していった。
すぐにそそくさと係の男が駆け寄ると、娘の股間を大きく開いた。
男が娘の膣を指で押し開くと、鮮血と入り混じった精液が溢れんばかりに溜まっていた。
男はそれを観客に確認させると、貴重な雫がこぼれないよう膣に封紙を貼りつけた。
これで商品が完成した。
購入者の手に渡るまで、彼女はこのままの状態でいることになる。


「さてお待たせ致しました。
 それでは800からのスタートです。
 はい、1000、1200、1300、…1500…、2000…。
 …3200…3750… 何と5000出ました…更に5500…」

先程まで穢れを知らなかった娘が、散々犯された挙句に床に放置されていた。
だらしなく四肢を投げだした身体は魔物の唾液にまみれており、鮮血の飛び散った股間に貼られた染み一つない紙が妙に白々しく見えた。
大量の精液でぷっくりと膨れた腹は、やがて孕んで更に膨らむことを確約していた。
見る影もなく汚れきった無残な姿であったが、その結果として彼女の値段はとどまる事なく上がっていった。



【 fin 】


-モドル-

是非、作家さんの今後の製作意欲のためにも感想や応援を、拍手やBBSなどによろしくお願いします。 m(^о^)m

(拍手される場合作家さんの名前を始めに入れてくださると誰への拍手なのか特定できて尚嬉しいです♪)