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SS:ヴーク

 そこは黒く、深い森。
 巨木がそそり立ち、天を緑の葉が覆い、うねうねとした根っこが地面を這う。
 まるで、巨大な獣のはらわたの内の様な、異様な森であった。

 そんな森を、一人の少女が歩いていた。
 その姿は、この黒い森で一際目立った。
 少女の髪は真っ白であった。
 少女の肌も真っ白であった。
 身に纏う簡素な貫頭衣も白く、その細身の輪郭さえ、白い。

 唯一、少女の持ち物で色彩を帯びているのは、その瞳であった。
 それだけは、紅い。
 紅玉のような、色合いであった。

 彼女はアルビノ――、白子である。
 彼女は、自分の居た村から追放されたのであった。

 特に、彼女に非があった訳ではない。
 強いて言うなら、彼女の存在自体が罪であったと言うべきか。

 閉鎖的な辺境の村において、他と異なった容姿を持つ者は、排斥されやすい。
 殊に、彼女の居た村には、前世に罪を犯した者は、何らかの標を身に帯びて生まれる、と言う俗信があった。
 彼女のように、生来、色素も持たぬ者は、どれほどの罪を犯したのであろうか。
 故に、事ある毎に、彼女は責められ、非難されて来たのであった。

 そして、それでも彼女を育ててくれていた老婦が、流行り病で呆気なく死ぬと、それさえも彼女の所為とされたのである。

『なんて娘だろう、あんなに可愛がってもらっていたお婆さんを死なせたよ』
『信じられないね、この恩知らず!』
『あの赤い眼を見たかい!? うちの子をじっと見てたよ、きっと悪魔を憑ける気なんだよ!!』
『恐ろしい』
『恐ろしい』
『恐ろしい』

 ……。
 …………。
 ………………。

 そして、彼女はこの森に居る。
 この昏い森の内で、彼女は独りであった。

 寂しく、心細い。
 しかし、それは今に始まったことではない。

 村に居たときも、彼女に話し掛ける者は皆無であった。
 彼女を育ててくれた老婆も、彼女の名を呼んだことは無い。
 ただ、彼女の知らぬ名を時に口にすることはあった。
 あれは、生まれて直ぐに亡くなったという、老婆の孫の名であったろうか。

 少女は頭を振った。
 そんなことを、今更考えても仕方が無い。
 どうせ、自分は此処で死ぬのだ。

 この、村近くに広がる巨大な森は、熟練した猟師でさえ、入ろうとはしない。
 この森には、危険な獣と、それ以上に危険なものが潜むのである。
 そのどちらかに、自分は殺されるのだ。
 それで、良かった。
 疎まれ、忌まれ、嫌悪され続けた自分の生には、そう言う終わり方が相応しい。

 少女は意味も無く歩くことに疲れ、近くの巨木の根に腰を下ろした。
 根の上に生えた苔が、柔らかい。

 と――。

 ど、ど、ど、ど、と何か重いものが、凄まじいスピードで動く音が聞こえてきた。
 何だろう?
 少女が、その音のする方を向く。

 どん、と森の大樹の一本が、砕けた。
 茶色い樹皮と、その上にへばり付いた苔と、樹液を撒き散らして、巨大な影が少女の眼前に転がり出る。

 ひ、と少女が小さく悲鳴を上げた。
 それは、巨大な獣――、熊であった。
 しかも、ごつごつした岩のような体躯の上に、頭が二つ乗っている。
 双頭熊と言われる、危険な野獣であった。

 だが、その双頭熊よりも異様なものが、その喉笛に喰らいついていた。
 一瞬、少女はそれを、巨躯を持った人かと思った。

 しかし、それは明らかに人ではない。

 身体の造作が、全てにおいて巨大で、ごつごつと歪であり、そして、頭部は明らかに獣のそれ――狼そのものの形をしていた。
 全身の筋肉が、鋼線で出来た蛇のように盛り上がり、うねっている。
 その上を、暗灰色の獣毛が覆っていて、興奮のためであろうか、逆立って、膨れていた。

 そして、腕が長い。
 その長い腕も、矢張り、太い筋肉がうねり、捻れ、脈動していた。
 腕の先端には、人間のような五本の指があって、人間とは全く違った、鋭い爪が伸びているのが、少女からも見て取れる。

 人狼であった。
 その人狼が、喉笛に喰い込んでいる牙をそのままに、顎を引く。
 ぶち、ぶち、ごきん!!
 嫌な、音がした。

 ピンク色の筋肉と、太い血管が絡みついた白っぽい脊椎ごと、双頭熊の一方の首が喰い千切られる。
 黒々とした、巨大な洞が、双頭熊の頸に出来上がった。
 忽ち、大量の血が噴き出す。

 ぶっ、と人狼が自分の口内に溜まった血と肉を吐き出した。
 双頭熊の巨体が、ぐらりと揺れ、しかし、踏み止まる。
 無事だったほうの熊の頭が、血走った眼で、人狼を睨み付けた。

 これが、双頭熊の恐れられる所以であった。
 この魔獣は、二つある頭部の一方でも無事なら、その生命活動が続くのだ。
 しかも、何らかの原因で頭部が欠損しても、片方の頭が無事なら、再生してしまうのである。

 ごああああ!!
 双頭の熊が、吼える。

 がああああ!!
 暗い灰色をした人狼が、応えた。

 人狼が、地面を蹴った。
 双頭熊が、その巨体で覆いかぶさるかのように人狼に向かう。

 しかし。

 遅かった。

 人狼の、大地を蹴り割るほどの踏み込みに対し、熊の動きは如何にも鈍重であった。
 人狼が、大地を蹴った勢いで、宙に舞う。

 そのまま、人狼が、長い腕を振るった。
 空間を、その軌跡ごと削り取るかのような、鋭い一撃。
 銀光を宙に残しながら、人狼の爪が、双頭熊の頭頂を吹き飛ばした。

 どう、と、無頭となった双頭熊が、地面に倒れ込む。

 かはあぁ……
 人狼が、血腥い息を吐いた。
 少女の所まで、その鉄錆び染みた臭いが届く。

 う、と少女はむせた。
 それに気付いて、人狼が少女のほうを向いた。
 そして、少女の細っこいシルエットを見て呟く。
「あれ、ニンゲンがいる」
 人狼が、確かに、人の言葉でそう言った。

 少女が、驚きと、恐怖とで、人狼を見る。
 獣の口から、人の言葉が流れ出ることが、こんなに異様で、恐ろしいとは。

 人狼が、軽い足取りで少女に向かって来る。
 かたかたと、少女の身体が震える。
 かちかちと、少女の歯が鳴る。

 人狼の、尖った鼻面が、少女の目の前に突き出された。
「ふーん」
 人狼の顎から、また、血の臭いが漂う。

 人狼の硬い掌が、少女の頬を挟み込んだ。
 少女が戸惑う暇も無く――、人狼が、不意に、少女の唇に自分のそれを重ね合わせる。
「ん、んんーー!!」
 少女が、くぐもった声を上げた。
 しかし、それを無視して、獣の強靭な舌が少女の咥内に侵入する。
 少女の小さな舌先を弄り、歯を舐って、どろりとした唾液を流し込む。

「ん、ん、ん」
 少女は呻くことしか出来ない。
 口の内に、獣の唾液と、獣の血が雑じった、異様なにおいが充満する。

 吐きそうになった。
 涙が、ぽろぽろと零れる。

 少女は、自分にまともな恋愛などは望むべくも無いことは、分かっていた。
 自分は、生まれながらの罪人である。
 老婆のような白髪が、その証であった。
 血の色が透ける瞳が、その謂れであった。
 温もりの無い、生白い肌が、その故であったのだ。

 だから、誰かを好きになる資格など自分には無いし、誰かが自分を好きになってくれることも有り得ない。

 それは、分かっていた。
 しかし、分かってはいても。
 夢想することは、あった。
 例えば、優しい誰かとの、優しい口付けを。
 それが、こんな風に、破られるなんて。

 う、う、う、と少女は泣いた。
 たっぷりと、人狼は少女の舌を味わうと、その舌を引き抜く。

 唾液と血が混じった、赤く透ける糸が、人狼の舌と少女の舌を繋いだ。
「はは」
 人狼が、薄く嗤う。

 何がおかしいのか。
 少女は、哀しくて、苦しくて、涙が溢れるのを止められない。
 それの何処がおかしいのか。

「赤く、なっちゃったね」
 人狼がそう言った。
 獣の言葉通り、少女の口の端に、赤い血の跡が残っている。

 人狼が眼を細めて、少女の白い貫頭衣に手を掛けた。
 あ、と思う間も無く、貫頭衣が二つに裂かれる。
 少女の肌が、顕わになった。
 貫頭衣の裂け目から覗くその肌は、眩しいほど白い。
 人狼は、衣服からただの布切れと化した貫頭衣を、あっさりと剥ぎ取ると、少女の細身の身体を観察した。

 少女はどちらかと言うと、痩身なのだろう。
 それほど、肉付きは良くない。
 しかし、胸の双丘は、同年代の娘と比べて、小さいと言うわけではなかった。
 それなりの質感はあったし、薄いピンク色の先端は、きちんと上を向いている。

 そして、少女の身体は小さく震えていた。
 恐怖と、羞恥のためであった。
 人狼は、無遠慮に少女の胸の膨らみに手を伸ばす。

「んっ」
 少女が、小さく声を上げた。
 人狼の無骨な指が、少女の柔らかな乳房を包むように掴んだ。
 そのまま、人狼はその膨らみを柔らかく揉みしだく。

「い、や」
 少女が抵抗しようとするが、人狼のもう一方の手が、彼女の細い肩を抑えると、それだけで動きが取れなくなる。
 大して力を入れている様には見えないが、万力のような圧力があった。
 ふにふにと、人狼の掌の内で、少女の胸が形を変える。

「やわらかいなあ」
 人狼が、言った。
 そうしている間にも、人狼の指は少女の胸を蹂躙していく。
 人狼の指が、少女の胸の頂きを突く。
「ひんっ」

 思わず、声が出た。
 それが面白かったのか、人狼は、指での愛撫を少女の乳首に集中し出す。
 指の腹で押し込んだり、爪で弾いたりして、弄ぶ。

「あ、勃ってきた」
 その指摘どおり、少女の片方の乳首が、立ち上がり始めていた。
 それが、少女にも分かり、その頬を赤く染める。
「まあ、片側ばっかりっていうのも、かわいそうか」
 人狼は、ぱくりと口を開くと、もう一方の乳房を、そのまま含んだ。
 ぬるりとした感覚が、少女の胸に疾る。

「や、だあ」
 声に出すが、矢張り、人狼は気にも留めない。
 舌で、少女の淡い色合いの乳輪や、ピンクの先端を嬲る。
 その間にも、指で少女の乳房を弄うことは止めていない。
 ちゅっ、じゅっ、と人狼が少女の胸を吸い上げた。

 かくかくと、少女の膝が震える。
 立っていられなくて、少女は上半身を人狼に預けた。

「ん?」
 人狼が自分に覆い被さってきた少女を見る。
 少女の胸の膨らみから口を離し、長い腕を器用に使って、少女の身体を地面に横たえた。

 枯れ草と、土の匂いが少女の鼻をつく。
 子供と女の間の、微妙なラインを描く少女の脚が、人狼のごつい手で開かれた。
 脚に力を入れたのだけれど、人狼には何の関係も無いようであった。

 少女の幼い秘所が、露わになる。
 少女のそこは、一応、恥毛が生えていたが、それほど濃くない上に、色は透明に近く、女の部分を隠す役割は果たしていなかった。
 あからさまな光景が、人狼の目の前にある。

「ふーん、上が白いと、下の毛も白いんだねえ」
 人狼が、何気なく言った。

 その言葉に、少女の身体が震える。
 涙が溢れた。

 何故――
 何故、そんなことを言うのか。
 自分の髪は白い。
 それは、自分の罪の証だ。
 穢れている、汚れている、呪われている。
 その証拠が、自分の血の気の無い肌であり、真っ赤な瞳であり、そして、この白い髪だ。
 切ってもらうことも出来ず、腰まで伸びてしまった、この髪だ。

 分かっている。
 分かっているけれど。
 それを、こんな恥ずかしい、恐ろしい時に言わなくてもいいではないか。
 二重に犯されたような気がして、少女はぽろぽろと泣いた。

 死にたい。
 死にたい。
 死にたい。
 少女の胸の内で、その思いだけが木霊する。

 しかし、人狼が続けた言葉は、少女の全くの予想外だった。
「きれいだなあ」
 人狼はしみじみと、そう言ったのである。

 少女の貌に、戸惑いの色が、次に驚きの色が浮かぶ。
 一瞬、何を言われたのか理解できず、次に、その言葉の意味を意識が吟味し始め、その分析の結果に、やっと、少女の自我が、人狼の言葉に反応したのだ。

「きれ、い……?」
 少女が、うわ言の様に、その言葉を返した。
 何処か、現実感の無い表情であった。

「うん、きれいだよ」
 人狼が、至極あっさりと応える。

「うそ……」
 少女がそう言って、人狼に押さえ込まれた姿勢のまま、顔を歪める。
 涙が、また、零れた。

「うそじゃないよ。ピンク色のひだは艶っぽいし、丘はなだらかだし、柔らかそうな白い毛に、透明なつゆがきらきら光って、本当にきれいだよ」
 人狼の言い方は、随分と直截的である。
 しかし、少女にはそれに対する羞恥より、人狼の最後の言葉のほうが耳に残っていた。
「わ、わたしは、綺麗なんかじゃ、ない……」

 嘗て、村に居たときに、言われていたことを思い出す。
 父も、母もいないけれど、それは父親が人間ではなくて、おぞましい魔物だからだと言われていた。
 母親はどうしようもなく淫乱で、愚かで、獣と交わるような最低の女だったと。
 それで、その血を引いている罰に、自分は、白い髪と真っ赤な眼を持って生まれたのだと。
 そう、言われてきたのだ。

「わ、わたしの髪は、真っ白で老婆みたいだし、気持ち悪いって……」
「まさか。月の光が溶け込んだみたいで、すごくきれいだよ」

「眼も真っ赤だし」
「紅玉みたいだよ。かわいい」

「肌は、真っ白で、白い蟲みたいだって、言われたし」
「そんな訳ないよ。水晶だって、その透明な肌にはかなわないと思うよ」
「〜〜!」

 少女は赤面した。
 今まで言われたことのない言葉が、次々と人狼の恐ろしい顎から出て来る。
 ふっと、少女の身体から力が抜けていくのを、人狼は感じた。
 人狼の力に、少女は抵抗していたのだが、それが無くなったのだ。

 元々、少女が抵抗しようがしまいが、人狼の膂力の前には無意味である。
 しかし、抵抗が無くなったのは事実で、人狼は、おや、と思った。
 どうしたのかな?

 しかし、それよりも、人狼が気になったのは、少女の両足の合わせ目である。
 その、薄いピンク色の秘裂に、人狼は顔を近付けた。
 人狼の、赤黒い舌がそろりと、少女の秘所の溝をなぞる。
「きゃっ」
 少女が、高い声を上げた。
 それを愉しむかのように、人狼の舌が何度も何度も上下を繰り返す。

 溝と溝の間をなぞったり、襞の間を穿ったりしているうちに、少女の肉の裂け目に、人狼の舌の先端が潜り込んだ。
「や……」
 少女が眉を顰める。
 しかし、矢張り、それ以上抵抗しようとはしない。
 それに気を良くしてか、人狼の舌は、少女の無垢な胎内を蹂躙していく。
 ぐねぐねと、人狼の舌が少女の内側の肉を味わいながら、動いた。

 膣内の柔らかい壁を、人狼の舌が擦るたびに、少女の身体がぴくんぴくんと震える。
 ずるり、と人狼が己の舌を引き抜いた。
「うん、そろそろかな」
 人狼は言うと、自分の腰のものを、少女の目の前に取り出す。

 それは、隆とした雄の生殖器であった。
 恐ろしく太く、長い代物である。
 少女は、異性のそれを見たことはなかったが、その異様さは何となく分かった。                
 明らかに、人のそれとは形状が違う。
 黒々として、ごつごつしており、奇妙な瘤がある。

 人狼が、自分のそれを、少女の秘裂に押し当てた。
「ひ」
 少女が、悲鳴を上げる。
 しかし、人狼は意に介さず、ぐいと腰を押し出した。

 ぐち。

 肉が裂けるような、濡れた音が響く。
 そのまま、人狼は、己の肉の凶器を、突き進めていった。
 ぎちぎちと、痛々しい音が、人狼の陽根の根元に届く。
 そうして、少女の胎内を人狼の肉棒が進み、こつんと、その先端が、少女の胎の奥に当たった。

 人狼のものと、少女の小さな性器の結合部に、血が滲む。
 少女の口は、先程から開いたり閉じたりを繰り返していて、陸に上がった、魚のようだった。

「いたい?」
 人狼が訊いた。
 その口調には、少女への労わりだの、慈愛だのはない。
 しかし、少なくとも、苦痛を与えて喜んでいる、という風情もなかった。
 例えば、遠くから石をぶつけて、少女の血が赤いのを見て囃し立てたり、汚物を頭から引っ掛けたりして、正義を行った気になると言った歪んだ感情は、そこには見受けられなかった。

 だから、少女は、
「大丈夫、です」
 と、苦しそうにしながらも応える。
 人狼は、その少女の貌を暫し見詰め、何を思ったのか、再び少女の唇と自分のそれを重ね合わせた。

 人狼の強靭な舌が、また、少女の咥内に侵入する。
 少女は、一瞬驚いた表情を浮かべたが、直ぐに、人狼の舌に自分の舌を絡ませる。
 人狼の獣の匂いと、血の匂いが薄く漂ってきたが、今度は余り気にならなかった。

 ん、ん、ん、と少女が人狼の舌を貪った。
 それに合わせて、人狼が腰を動かす。
 こつん、こつん、と人狼の男根が、少女の子宮口をノックする。
 その度に、少女の膣壁が、人狼のものを締め付ける。
 びくびくと、人狼のそれが小さく痙攣した。

 先ずは、一度目を出しておこう
 人狼はそう思って、一際強く、腰を突き出した。
「ひぐっ」
 その衝撃とそれが与える快感に、少女の身体が反り返る。

 ぎゅう、と少女の身体が、人狼を締め上げた。
 それと同時に、少女の胎内で、熱いものが爆発する。
 人狼の獣の精子が、一気にその陽根から、吐き出された。
 少女の膣道を、内部を、ねっとりした精液が満たす。
 そして、巨大な陽根に埋められているため、精液は溢れることも出来ず、余さず少女の子宮に入り込んでいった。

「や、ひあ、あついよ、あつい、ひあぁぁ!!」
 少女は髪を振り乱して、自分の身体に生じた衝撃に耐えようとする。
 ひくひくと、少女は細かく震えた。
「や、だぁ、まだ出てる……。出てるよぉ」
 その言葉通り、人狼のそれは、白濁した精汁を吐き出し続けていく。

 人狼が、少女に自分のものを差し込んだまま、にぃ、と嗤った。
 そのまま、人狼は少女の細い頸に、自分の牙を押し当てる。
 少女は、自分が喰い殺されるのだろうか、と思った。

 それならそれで、良い。

 元々、その心算だったのだし、自分を「きれいだ」と言い「かわいい」と言ってくれた獣に喰われるのなら、後悔もないような気がする。

 願わくは、自分を食べたこの人狼が、わたしのことを「美味しかった」と言ってくれますように。
 自分は、余り良いものを食べてこなかったから、肉付きはよくない。
 だけど、大きな怪我や病気はしていないから、内臓は美味しいだろう。
 心臓や、肝臓は、美味な筈だ。
 だから、それを食べてください。

 そう思っていると、ちくりと首筋に軽い痛みが疾った。
 普通のよりも強い、痕が残るキスのように、人狼が少女の頸を噛んだのだ。
 少女が怪訝な貌をして、人狼を見る。

「お気に入りの印だよ」
 そう言って、人狼が、自分の男根で少女の子宮口をこつん、と叩く。
 また、少女の身体に快感が沸き起こり、膣内の人狼のものを締める。

 人狼は上機嫌だった。
 今日は、なんと、いい日だろう。
 敵と闘い、勝利し、こんなかわいい人間の女の子が手に入るとは!
 まだまだ時間はある。
 たっぷりとこの娘を犯して、自分の子種を流し込もう。

「子供が出来たら、きみに似ているといいなあ」
「え?」
「きみみたいに真っ白なたてがみに、赤い眼の獣だったら格好いいだろう?」
「え、あ、う……」
 少女は赤面して、俯いてしまった。
 そんなこと、言われた経験はなかったし、自分が子供を生むと言うことを想像したこともなかったのだ。

「たのしみだなあ」
 人狼はそう言って、また、腰を動かし始めた。
 人狼が思ったとおり、時間はまだまだあるのだ。
 少女の悲鳴のような、しかし、苦痛以外のものを確かに含んだ声が、また、昏い森に響き始めた。
 

【 fin 】


是非、作家さんの今後の製作意欲のためにも感想や応援を、メールや拍手、BBSなどによろしくお願いします。 m(^о^)m

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-モドル-